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ベストな育成環境を探す − ◆ECR − 緊急クリプト救命室編◆



水上育成において、子株からの育成や、育成環境が外れてしまったり立ち上げ失敗などにより矮小化してしまった株、根だけになってしまったクリプトコリネを復活させたい。こんなとき皆さんはどうしてますか?


    [A]とにかく、いじらずにひたすら待つ
      一時的な環境変化により、葉がしおれてしまったものや根塊の部分に新芽が残っているようなものは、いじらずそのまま放置プレイが吉かと思います。

    [B]状態の良い水槽に浮かべる、いっそ植えてしまう
      「溶け」により全ての葉が落ち、完全に根だけになってしまったものは状態の良いミズクサ水槽に浮かべるか、いっそのこと水中VIPポジションに植えてしまいます。

    [C]ECR;緊急クリプト救命室 に隔離
      どんどん矮小化するなど悪化の一途をたどるもの、ひたすら待ってもカビだけが成長し(^^);;;好転しないものは、専用ケースに隔離し復活に賭けます。


なお[B][C]の違いは、株の状態が悪いなど深刻な状況や結果を早く求めたい時は[B]を、それ以外は[C]を処方します。
あまりにも根塊が幼い・小さいものは、種からの育成と同様にシャーレ等に砂をまき、育成することをお奨めします。




Emergency Crypto Room 入室のしおり


1.ECR準備

    救命室は100円ショップで売っているような蓋付きのポリプロピレンの小物(収納)ケースや、食パン保存ケースの利用がお手軽で便利です。(ある程度中の状態が見えるような半透明で密閉できる容器がGoodです)
    プラケース等があるならそれでも良いでしょう。

    クリプトコリネの植込みやケース内の湿度を一定に保つため水苔を用意します。乾燥水苔で可、あらかじめ30分〜1時間程度水につけ戻しておきます。

2.前処置

    まず溶けてしまった葉や茎はきれいに取り去ります。同様に溶けたり柔らかくなってしまった根、根塊(いも)の部分は丁寧に取り除きます。ズルズルな部分は精製水や状態の良いミズクサ水槽の水で流すと良いです。 硬い部分が残っていればそれに復活を賭けます!私は残った根の部分にハイフレッシュをまぶすときもあります。(気休めかなぁ)

3.ECR入室・治療

    乾燥水苔を水で戻し(ヒタヒタにしないこと、強く握ると絞れるぐらい程度)たものに根の部分をくるんでECR内に収容・密閉します。
    なお、根がある程度大きく残っているような株は、育った後の移植を考え、あらかじめジフィーポットに植え込みを行っておくのも良いでしょう。

    治療にあたって専用の照明は不要、ECRを設置した部屋の明かりだけでスタートします。
    新芽が展開するなど復調の兆しが見られたら、水上育成ケースに隣接させ、漏れた光にあててやるようにします。

    あとは一旦設置してからはケースを動かさないこと、ひたすら待ちます。何度も覗いてはいけません(笑)
    ただしECR内の乾燥やカビの発生を防ぐため、数週間−1ヶ月程度の間隔で換気をかねてECR内の水苔が乾燥していないかチェックは入れましょう。

    水苔が乾燥気味の場合は、スポイト等で清浄な水をポタポタと補給してあげます。ケースの底に水が溜まってしまうなど、与え過ぎてしまった場合は、余分な水をスポイトで吸い出してあげます。
    貧栄養な状態(葉が黄化したり、葉脈が異常に浮き出ている)が見られたら、肥料分の入った溶液を補給してあげると良いです。(メネデール1000倍溶液、ハイポネックス微粉2000-3000倍溶液)

    うまくいけば数ヶ月〜1年を経過したあたりで、水苔自体も復活し生水苔もゲットできます!
    \(^o^)/

小さくなってしまったL.スワイテシー
ECR、L.スワイテシーとC.グリフィティ
↑[ECR処方例はこちら]




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