[My favorite goods]

お気に入りgoods




琉球ガラス 稲嶺盛吉氏の世界



沖縄の工房「宙吹きガラス工房 虹」作品

琉球ガラス 稲嶺盛吉氏のグラス


確か稲嶺氏は、泡盛で有名な瑞泉酒造の限定ボトルなども手がけられていたと思います。
琉球ガラスというと、沖縄旅行のお土産品のイメージが強いですが、この人の作品に初めて出合い、手にとった時は、その肌合いにまるで陶器のような温もりが感じられ、既成概念が一瞬にして吹き飛びました。

現在の琉球ガラスは、戦後に米軍がもたらした大量の飲み物コーラの廃瓶を利用して誕生されたもので、まだ50年ほどの歴史だそうです。 廃瓶を利用するので不純物がまざり気泡も入り、ガラスも厚かったが、それを持ち味とし、活かしたことで発展してきたとのこと。

全て手作りの作品なので、色合いだけでなく形や大きさも微妙に違います。気に入った物はその場で買わないと二度と出合えないかも。 2002年、ギャラリーで個展・販売会を開かれていたさい、ご本人とお話させていただいたところ「ん〜 無くなればまた作ればいい」みたいなことを飄々とおっしゃってましたけどねぇ(笑)

「語りぶしゃあしが、もの言らんガラス
        命吹ちくみて、語たてみぶしゃ」

(語りたいのだろうが、もの言えぬガラス  命を吹き込めて、語らせてみたいものだ)


ふたたび命が吹き込まれガラスは、まさしく何かを訴えかけてくるようです。

茶泡ぐいのみ青


「茶泡ぐいのみ青」

緑や藍、紫が混ざりあった瑠璃色の器にひろがる無限の泡。

ひとつぶの泡に、世界を見 ひと時のうちに、永遠を感じる。ブレイクの詩のように。
まさに沖縄の海を切り取って、作られたぐいのみ。
[2007作]

 
 


「透葡萄線巻ロックグラス」

淡い葡萄色のグラスに巻きつく線は、まるでツルのよう。
ボリュームのあるグラス底に作られたへこみは、指のかかりも良く、造形美と機能美のバランスが素晴らしい。
レトロな雰囲気が薫る。ロマンティックな一品。
[2005-2006作]

紅珊瑚シリーズ ロックグラス
うす泡波巻きグラス緑


「クラシック〜うす泡波巻きグラス緑」

グラスの中の微小な泡は、透過する光をとらえ、まるで離すことをためらっているようです。

手にとると何ともいえない形で収まりが良く、予想外に軽いのですよ、これが。
[2002作]

 
 


「紅珊瑚シリーズ ロックグラス」

紅(べに)珊瑚をイメージして作られたグラス。
グラスに巻かれた泡は、蛍光灯の照明下ではくすんだ色合いに見えてしまうのですが、自然光があたると艶やかに輝きます。 この紅珊瑚を模した独特の赤は炭を利用して作られているそうです。

ざらついた手触り、ずっしりとした重さが陶器のように感じられる。
[2002作]

紅珊瑚シリーズ ロックグラス
うす泡波巻きグラス青


「クラシック〜うす泡波巻きグラス青」

光の加減によりグラスの外側はゴールド、内側はインディゴブルーに輝きます。
飲み物を入れることをためらわせる絶妙な色合い。
[2002作]

 


琉球ガラス 稲嶺盛吉氏のグラス

そのグラスは、影までアートにしてしまう...
こぼれる光は、ゆれる水面(みなも)に降りそそぐ太陽のきらめき。


しかし、静的なものに心が捕らわれるようになるのは、年をとってきた証拠なのでしょうか(汗)
さすがに石とかには、興味が湧かないですけど...
[2007.05.02追記]



| Home | Goods Top |