[Petit DIY]

風量調節FAN



水槽を冷却するのには気化熱を利用するのが手っ取り早いです。水温を下げるには水面に対してファンの風を当ててやればよいのですが風量が強すぎたりする場合もあります。
またクリプト水上育成用ケース、あるいは温室のなどの換気を目的とした場合は定格容量でファンを回すと乾燥させすぎてしまい好ましくありません。

クリプトの水上育成と共通点も多いセントポーリアのサイトを何気に見ていたら、あるじゃないですか...風量調節を可能とする方法がっ!

ということでSaintpaulia Townさんのページ(セントポーリア工房)を参考に製作してみました(多謝)

1.外観

完成イメージ

風量=ファンの回転数を調節可能とするためDC用ファンを使用し、電圧調整を可能とする回路をFANに取り付けてやります。
電圧調整は可変型3端子レギュレータICと外付けの2個の抵抗で調節を行います。


ドライバで青い部分の頭を回して抵抗値を変え、電圧を調整します。
風量を最大(定格)〜最小(1.25V)まで自由に調整できます。

完成イメージ

2.機器、パーツ類


製品名、型番価格

1FAN
 MINEBEA 60mm角 12V-DC 0.21A
 (MODEL 2406KL-04W-B59)
\400x1
2可変型3端子レギュレータIC
 National Semiconductor
 LM317T
\100x1
3可変抵抗 2KΩ\100x1
4抵抗 100Ω\10x1
5ACアダプタ
 OMRON DC12V 600mA
\600x1

合計\1,210


2003.05製作

価格は2003.5月現在のものです。

なおFANの定格(A数や電圧)が低いものと、出力電圧の低いACアダプタを組合わせてあげればレギュレータを使用しなくてもある程度風量を下げることができると思います。


[回路図]
回路図

(注)上の回路図ではLM317Tの真ん中がADJ(GND)端子としていますが実際の並び位置と異なるので注意願います。
VOUT(出力電圧)は外付けの2個の抵抗で設定でき、簡単な式で表すと

VOUT = 1.25 × (1 + (VR/R))

となります。

VR(可変抵抗)を変化させることにより、ADJ端子の分圧比が変わるので、出力が変化する仕組みです。
VR=0Ω時に最小電圧の1.25Vとなります。VIN(入力電圧)を超えた出力は行われません。

今回はVR=2000Ω、R=100Ωであり、ACアダプタが12Vのため、VOUTは1.25V−12V可変となります。


構成品

パーツは秋葉原駅前のラジオセンターで購入。
FANやACアダプタはラジオデパートが安かったです。(3Fの稲電機やトモカ電気で購入)


可変端子レギュレータIC


可変抵抗

[可変端子レギュレータIC]

LM317Tは、出力電圧1.2〜37Vで出力電流1.5Aを供給できる正電圧可変型3端子レギュレータICです。
正面左からADJ、VOUT、VIN端子となります。

[可変抵抗]

可変抵抗は3本の足を持った物と、2本のものがあります。
3本の物は両端の間の抵抗は変わりません。軸を回すと、真ん中の端子と両端の端子間の抵抗値が変わるようになっています。

回路取り付け部アップ

複数基、製作するならユバーサル基盤上に回路を用意しても良いかと思います。

クリプト水上タンクの場合は風量を下げたとしてもずっと回しすぎは危険(私は過去、乾燥させすぎで萎萎にしてしまった経験あり)ですので、繰り返しタイマでの運用をおすすめします。

なら風量調節もいらないじゃないかという突っ込みは無しで...<(^^);;;
#要は作ってみたかったということです(爆)




| Home | Petit DIY Top |